古典芸能の楽しみ方

「難しい」「敷居が高い」と言われる古典芸能も鑑賞するポイントが分かれば面白みも出てきます。そんな見どころなどをご紹介します。

古典芸能はネタバレOK!

大学生のころに歌舞伎にはまったのをきっかけに、それまであまり興味がなかった古典芸能について色々調べてみたり鑑賞するようになって、早20年以上。

 

自分ではそれなりに色々な楽しむポイントを心得ているので飽きがこないわけですが、かつての私同様あまり興味のない方や、これから見てみようと考えている方にとっては、やはり色々と敷居が高く感じることも多いことと思います。

 

そんな方に向けてこのブログでは、古典芸能の楽しむためのコツをご紹介していこうと考えています。

 

そして1回目の記事となる今回、古典芸能の鑑賞においてもっとも重要なことを一つお伝えしておきましょう。

それは、

古典芸能はネタバレしてもOK!

ということです。

 

一般的な演劇や映画、ドラマなどは、ネタバレなんかされた日には楽しみ半減!という方が圧倒的に多いかと思います。

(ちなみに私は、ネタバレ一向にOKという変わり者なので・・・)

 

しかし古典芸能の場合、ネタバレしておくのは必須と言っていいでしょう。

と言うのも、古典芸能の作品というのは、その作品に対する予備知識がないと何を演じているのかわからないという問題が生じるからです。

 

能・狂言では「謡(うたい)」、歌舞伎では「浄瑠璃」「常磐津」「清元」などという舞台音楽の一種があります。

これらはその作品の言わばナレーションであり、時には舞台上の演者に代わってセリフを言うという役目もあります。

しかし聞いたことがある方なら分るでしょうが、その独特の節回しなどによって初見では何を言っているのかサッパリわからないことが多いのではないでしょか?

中には文楽のように「床本(ゆかほん)」と言う浄瑠璃方が何を言っているのか書いている台本のようなものを公演時に販売している芸能もありますが、こちらも全ての文言が昔の言葉づかいで書かれているので、そもそも書いてあることの意味が分からないという問題があります。

 

なので、古典芸能を鑑賞するにあたっては、少なくとも作品のあらすじや登場人物についての予備知識を頭に入れておかないと、次第に話についていけなくなってしまうのです。

当ブログでは、著名な作品から順番にそういった必須の予備知識を中心に、見どころとなる部分も併せてご紹介していくことで、古典芸能への敷居を少しでも下げる助力が出来ればと考えています。

 

長~いお付き合いとなりますが、どうぞよろしくお願いいたします。