古典芸能の楽しみ方

「難しい」「敷居が高い」と言われる古典芸能も鑑賞するポイントが分かれば面白みも出てきます。そんな見どころなどをご紹介します。

そういえば、鴨川をどり・・・

先日、何気なく通勤の途中で駅の広告ポスターを見ていたら、「鴨川をどり」のポスターを見かけて「ああ、もう始まっていたのか」と今さらながら気づいた次第。

www.kamogawa-odori.com

 

この「鴨川をどり」は、京都五花街の一つ、先斗町の芸舞妓による舞踊公演で、日頃の稽古の成果を披露する年に一度の晴れ舞台です。

 

始まったのは明治5年(1872年)で、当時京都で開催された「第1回 京都博覧会」の目玉の一つとして上演されたのが最初だそうです。

その後は、戦争などによる休演を挟みつつも、現在の京都五花街が上演する舞踊公演の中で、最も歴史ある公演として知られています。

 

ところで、開催場所となる先斗町歌舞練場ですが、鴨川沿いに北に向かって進むと、三条大橋を渡ってすぐの場所に、古風な煉瓦壁の建物と「先斗町歌舞練場」の看板がかかっているので、すぐに分かるのですが、問題は入口。

三条通から細い路地を一本入った奥まった所に正面入り口があるので、これがなかなか初めての人は分かりにくい。

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(写真:先斗町歌舞練場ホームページより)

なんでこんな分かりにくい場所に、とも思いますが、よくよく考えてみれば歌舞練場の正面入り口があるのは、車も通れぬ細さとは言え、まさに先斗町のメインストリート。

まあ、当然と言えば、当然の場所というわけなんですね。

 

とは言え、宮川町の歌舞練場などは八坂通り沿い、しかも建仁寺の真向かいということで、結構立派な門構えなだけに、「もうちょっと何とかならんのかいな」とも思いますが、100年近い伝統の前には「余計なお世話」というものかもしれません。