古典芸能の楽しみ方

「難しい」「敷居が高い」と言われる古典芸能も鑑賞するポイントが分かれば面白みも出てきます。そんな見どころなどをご紹介します。

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「六月博多座大歌舞伎」間もなく開演

この6月3日(金)から福岡県にある博多座で「六月博多座大歌舞伎」が開演します。 www.kabuki-bito.jp 関西と違って、地方都市では歌舞伎の定期公演がなかなか催されない中、この博多座での公演は、名古屋の御園座での公演と並ぶ、地方での貴重な定期公演と…

3年ぶりの京都薪能

来月、6月1日(水)・2日(木)の2日間、平安神宮で「第71回 京都薪能」が開催されます。 rohmtheatrekyoto.jp 1950年(昭和25年)に始まって以来、毎年この時期に開催されていた「京都薪能」。 このコロナ禍の影響で2年連続中止となっていましたが、今年は…

「六月大歌舞伎」の演目変更に思うこと

片岡仁左衛門丈の休演が発表された歌舞伎座の「六月大歌舞伎」ですが、代わりに玉三郎丈主演の「ふるあめりかに袖は濡らさじ」の上演が決まったそうです。 元々、劇団新派で演じてこられたお芝居ですが、玉三郎丈もこの作品を気に入っているらしく、自ら新派…

やっぱり成田屋!

昨日、東京スカイツリーの開業10周年を記念して、市川海老蔵丈がスカイツリーの頂上で、市川宗家のお家芸「にらみ」を披露したそうです。www3.nhk.or.jp 「にらみ」とは左右の眼球を全く違う方向に向けて客席を見渡す仕草で、市川宗家こと「成田屋」だけが披…

役者と老いについて考える

先日、片岡仁左衛門丈が休演のニュースを紹介しましたが、ここであらためて考えさせられたのが、役者と老いの問題です。 舞台に立つと颯爽と見える仁左衛門丈も78歳。そして若い頃に「孝玉コンビ」で鳴らした坂東玉三郎丈も72歳。 いかな名優といえど、やは…

そういえば、鴨川をどり・・・

先日、何気なく通勤の途中で駅の広告ポスターを見ていたら、「鴨川をどり」のポスターを見かけて「ああ、もう始まっていたのか」と今さらながら気づいた次第。 www.kamogawa-odori.com この「鴨川をどり」は、京都五花街の一つ、先斗町の芸舞妓による舞踊公…

役者と俳句

本日5月16日は、かの「俳聖」松尾芭蕉が「奥の細道」の舞台となった東北・北陸への旅に出発した日だそうです。 近頃は「プレバト」などの番組の影響もあって、俳句人気がまた盛り上がってきていますが、その昔、歌舞伎界でも俳句は役者の嗜みの一つだったそ…

またまた片岡仁左衛門丈の休演に思うこと

上方歌舞伎の重鎮である十五代目 片岡仁左衛門丈が、この「六月大歌舞伎」を休演することになりましたが、先日、息子の片岡孝太郎丈が「帯状疱疹のため」と発表しました。www.nikkansports.com 頭に帯状疱疹では、確かに鬘が付けられないので致し方ないです…

實川延若という役者

本日5月14日は、今から31年前に信楽高原鐵道列車衝突ん事故が起きた日です。 42名の方が亡くなる大惨事となった事故でしたが、実は同じ日に上方歌舞伎の重鎮が、ひっそりと亡くなっていました。 それが三代目實川延若丈です。1921年(大正10年)に、二代目實…

團菊祭五月大歌舞伎 開演

さて本日から歌舞伎座では「團菊祭五月大歌舞伎」が初日を迎えました。「團菊祭」とは、明治時代に活躍した九代目 市川團十郎丈と五代目 尾上菊五郎丈の功績を顕彰して、昭和11年から毎年5月の歌舞伎座の風物詩として定着した公演です。きっかけは、この年…